AECC2018以降のブラーエフェクトの個人的所感

今更ながらにブラーエフェクトを話題にしてみようかなと。
久しぶりのリハビリがてらの雑記です。

AECC2018にて、個人的に最もよく使用していたブラー【ブラー(滑らか)】がレガシー入りとなりました。
いうなれば、AE標準エフェクトの地位を追われて、Adobeから戦力外通告を受けたエフェクトに。

苦しくも、ブラー界最弱と呼ばれていた【ブラー(ガウス)】には、
CC2018から滑らかの方にもついていた【エッジピクセルを繰り返す】の項目がつくようになり
これで、画面フチの黒ズミや、変なアルファを発生させずに済むようになったのは良い知らせでした。

とはいえ、よくわからずブラーを色々つかっているかたもいるかと思いますので、
各ブラーの個人的な感想などを書き連ねてみようかなと。

↓AE CC2019標準のブラー&シャープエフェクト
ここから、ブラー関連のプラグインに関してだけ言及

■CC Cross Blur

ほぼほぼ使用しない

なんていうか、ブラー(方向)でいいような・・・

 

■CC Radial Blur

よく使うブラー。
後述するブラー(放射状)があまりにもノイジーなので、基本こちらを使用する。
特に、Rotateはこちらが良い

 

■CC Radial Fast Blur

Radial Blurよりfastとついている分速い気はするが、調整できる項目は減ってるので用途に応じて
でもそこそこ使用。

RadialBlurは32bitまで対応するがこのFastの方は16bitまでの対応

 

■CC Vector Blur

最近では必須。
でもブラーとしての役割というよりは、つくっている最中のエフェクトに
ちょっとした歪み効果を入れるために使用することが非常に多い。
調味料の隠し味と一緒で、下手に入れすぎるとみっともない歪みになるが、
絶妙な配合に調整することで、ひと味たりなかったエフェクトが各段によくなる。

ただまぁ、16bitまでの対応。

 

■ブラー(ガウス)エフェクト

新しくなった、ブラー(ガウス)エフェクト。
エッジピクセルを繰り返すがついてほんのちょっと使いやすく。
GPUアクセラレーションにも対応し、手っ取り早くぼかす必要がある作業では
レンダリングを考慮すると良い感じになったのではないかなと。

でも、最弱の印象は拭えないか・・・

 

■ブラー(カメラレンズ)エフェクト

AEの標準でついているプラグインでDepth(深度マップ)が読めるので、重宝する。
ただし、かなり重たい。ショボいPCだとキツイ。
LenscareのDepth of Fieldの方が綺麗かつ設定項目が多いので、
そのプラグインを持っている人は使用することは無いと思う。

 

■ブラー(チャンネル)エフェクト

RGB+αのチャンネル毎にブラーをかける事が出来て中々優秀。
チャンネルシフトとかで一々、RGBを分けてブラーをかけた後に合成する手間が省ける。
ただし、Sapphireなどのプラグインでは普通にRGB毎の調整項目があったりする。

 

■ブラー(バイラテラル)エフェクト

ほぼほぼ使用した事なし

 

■ブラー(合成)エフェクト

たまに使用する。が、思った通りに綺麗にはブラーがかからない事が多い。
Fumeや、Houdiniで作成した煙、炎素材をブラーマップとして使用する場合、
まず、強度の白飛びがない素材の出力、思った通りのマップになるようレベル・トーンカーブなどで
細かい調整が必要な感じかなと。

別のブラーを適用した調整レイヤーで、煙などの素材をルミナンスキーマット使って
ブラー調整した方が調整しやすい気がしないでもない

 

■ブラー(放射状)エフェクト

ごく稀に使用する・・・が、ちょっと強めの値を入れるとすぐノイズが入るので用途が限られるのと
さらにノイズをごまかすために違うブラーをかけざるを得なかったりなど悪循環
アンチエイリアスを高にしても、大して何も変わらない気がする。
悪いことは言わないので、CC Radial Blurにしよう。

 

■ブラー(方向)エフェクト

よく使うブラー。
方向性を持たせられるブラーなので、なんとなくエフェクトが横切ったり、キャラの動きに勢いをつけたいときに有効な感じ
タービュレントディスプレイスなどと併用すれば、アニメのお化けブラーっぽいのも。

GPUアクセラレーション対応

拘りたいカットで似たようなブラーを使用したいならば、
OLMさんのOLMDirectionalBlurがオススメです。無償です。
前後方向にブラーのかかり具合や、ノイズをかけられます。

 

■ブラー(詳細)エフェクト

用途が違うブラーな気もしないでもないですが、たまに使用。
エフェクトをかけるまえの下処理としてのブラーとして使うことが多い印象

 

■「高速ボックスブラー」エフェクト

CC2018から出現したブラーで、最近よく使用していたり。
Adobeのヘルプを見てみると・・・

「ブラー (滑らか) (レガシー)」のレンダリング結果を、より高速に複製できます。

という記述が。GPUを使用したレンダリングが出来るらしく、
しかも、プラグインの設定項目にぼかしの回数もある優秀さ。
とりあえず、ちょっとボカしとくかとなったら、このプラグインで良い気がする。

 

とりあえず、AEのブラーも用途毎とか、ちゃんとGPU に対応しているか否かで、
レンダリング時間にも多少影響受けてくると思うので、意識して使い分けていきたいところですね・・・と思いました。

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